お母さんがお前たちに迷惑はかけないから、ゆくゆくは施設で暮らすと言っているけれど・・・
でも近所の人も高齢だけど自宅で暮らしているよ??
親が高齢になってくるとこのまま家で暮らしていけるのか心配になりますよね。
安心・安全を考えると施設なのか?でもまわりを見ると自宅で生活している高齢者ばかり。
- 高齢者はどこで暮らしている?
- 高齢者の住まいはどんな所がある?
- 親の住まいについて今からできることは何?
ここでは知っておくべき高齢者の住まいと現状、今からできる事を紹介していきます。
それでは紹介していきます!
高齢者の住まいの現状
高齢者の住まいとしては大きく「在宅」と「施設」に分けられます。
「施設」とは介護保険施設と介護保険以外の施設
国土交通省が公表したデータによると高齢者の住まいの現状は
- 高齢者の9割以上は在宅
- 要介護の高齢者も約8割が在宅
となっています。
現状では多くの高齢者は在宅で暮らしています。
一方、同じく国土交通省のデータでは
日常生活において介護を必要とする程度別に一人暮らし高齢者の希望する介護場所をみると、介助の必要性が高くなると、「現在の自宅」での介助を希望する人が減少し、介護施設やケア付き住宅でも介護を希望する人が増加する。
引用元:国土交通省「高齢者の住まいに関する現状と施策の動向」
自宅で暮らしていても介護(介助)が必要になってくると施設を希望するようになるんだね!
高齢者の住まいの種類
大きくは「在宅」と「施設」に分けられる高齢者の住まいをここでは細かく紹介します。
「在宅」での持ち家と賃貸の種類
「在宅」では持ち家と賃貸に分かれます。
持ち家とは、自己が所有する住宅のこと。賃貸とは、賃貸料を支払い居住する貸家のこと。
さらに賃貸住宅を細かく分類すると
- 民貸
- 公営住宅
- 機構公社
- 地優賃等 となります。
「施設」の種類
「施設」では介護保険施設と介護保険以外の施設に分かれます。
- 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
- 介護老人保健施設
- 介護療養型医療施設
- 介護医療院
- 有料老人ホーム
- 経費老人ホーム
- グループホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
施設も色々あるね。違いや費用が知りたいな!
利用率上位4施設の特徴と費用
高齢者の9割以上は在宅で生活しています。残りの高齢者はどのような施設で生活しているのでしょうか?
ここでは施設利用率、上位4施設の特徴と費用を紹介します。
施設名/利用率*1 | 対象 | 特徴 | 費用 |
特別養護老人ホーム(28%) | 原則、要介護3以上 | 【介護保険施設】 常に介護が必要で、自宅での生活が困難な高齢者の生活の場。終身的に住むことができる。 | ・入居一時金/なし ・月額5万~15万(目安) *要介護度、居室タイプ、収入によって異なる |
有料老人ホーム(24%) | 各施設によって異なる | 【介護保険以外】 食事の提供、介護の提供、洗濯・掃除等の家事、健康管理のうち、いずれかのサービス(複数も可)を提供。 | ・入居一時金/0~数百万 ・月額15万~30万 *施設によって異なる |
介護老人保健施設(16%) | 要介護1以上 | 【介護保険施設】 病状が安定した高齢者にリハビリ等を行い、在宅復帰・在宅支援を目指す。原則、3か月で退所しなければならない。 | ・入居一時金/なし ・月額8万~14万 *要介護、居室タイプ、利用サービスによって異なる |
サービス付き高齢者向け住宅(12%) | 60歳以上の人 | 【介護保険以外】 バリアフリー構造等を有する高齢者向けの住宅で、見守りの生活相談等のサービスを提供する。 | ・入居一時金/なし、代わりに初期費用(敷金・サービス費前払い等あり)15万~20万 ・月額10万~40万 *施設によって異なる |
利用率上位、4施設から分かるように
【介護保険外の施設】は費用は高いが、利用対象者の幅は広い
となります。
親の住まいについて今からできる事
親の希望を確認
まずは親(本人)の希望を確認しましょう。漠然としていたり、今後希望が変わる可能性もありますが、現時点での親の希望を確認することで最期まで自宅がよいのか、施設も考えているのかといったこれからの方向性が見えてきます。また、急に選択を迫られた時には親の希望を軸に話を進めていくことができます。
親の生活費を確認
- 月々、いくらで生活しているのか
- 貯金を切り崩して生活しているのか
- 借金はないか
- 夫婦別々の暮らしになった場合はどうなるのか等、親の生活費を確認します。
特に親の希望として施設の話が出てきた時は現在の生活費で賄える金額の施設があるのかが重要になります。
確認したことを家族で共有する
親の意向、現在の生活費、これらの話は両親・きょうだい(子供たち)が集まった場で話題にし家族間で共有するのがよいでしょう。親・きょうだい間で情報の差が出ないためにもこれまで紹介した住まいの種類や現状も共有しておきましょう。
まとめ
それでは最後に、知っておくべき高齢者の住まいと現状、今からできる事について重要なポイントを簡単にまとめます。
- 高齢者の多くは在宅で生活している
- 施設を希望する場合、費用面とその施設の対象者となるかが重要になる
- 今から親の希望と現在の生活費を確認し、家族間で情報の共有をしておく
親の住まいについて漠然とした不安から解放され、親とともに方向性を見つけられるとよいですね。
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